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by junkers-by-yun
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器の中に宇宙を観る



器の中に宇宙を観る_c0205258_1646222.jpg



学生の頃、陶芸の学科のとある先生に、「あなた、焼き物はただの器じゃないのよ。絵画的脳構造を棄てて観なさい。絵画は立体を平面に起こす作業だけれど、陶芸は違うの。。手のひらの中の半円形の中に、宇宙を観なさい」と言われたことがあります。
・・・お茶碗に宇宙とか観れないしぃ(:;)。
二十歳そこそこの私が授業で思った心の中の泣き言。
そりゃ絵画が専門の学生に、陶芸専攻の学生と同等の器の宇宙論を語っても、理解させるのは難しいかもしれません。私は陶芸は専門外で、今以って陶芸領域は全くの素人で、無論、未だに「器に宇宙を観る」なんて目も、持ち合わせてはいませんが。。


でも、当時の私が思いもしなかったことが、ひとつ。
私、こんなに和食器が好きになるとは思っていなかった。

最近私が時々通うお店。。
cha-no-ma
東京の駒込にひっそりとある一見可愛らしいイメージの小さな個人経営の雑貨屋さんなのだけれど、奥には無名の陶芸家達が作った優しい風合いや渋い和食器に陶芸家の名前を添えて売っていて、シンプルで大人げなフレンチテイストの雑貨もあったり。。
ナチュラルな洋食器やキッチン用品や普通の雑貨も置いてあるので、足しげく通ってスタンプぺたぺた押してもらってます(笑。
和食器が欲しくなると、この10年くらいはよく、置地廣場にも出没していました。
だからと言って、「いいな・・」と思っても、なんでもかんでも買ったりはしません。惹かれて、無名でも作家の名前付いていたら、その作家の世界観を想って、大事に大事に日々を重ねて使う。。って、シンプルな行為だけど、大切でしょ?



お父さんと呼んでいる伯父が、趣味で陶芸をしています。お母さんと呼んでいる伯母は、お父さんの作った器に、毎日のごはんを作ります。従兄姉と私は、そんな食卓で育ちました。
そういうなんでもない食卓が、子供の頃から素敵に思えて、私はぼんやりと、そんな夫婦の日常に、どこか憧れているのかもしれません。
by junkers-by-yun | 2009-09-26 17:30 | 日常